世界観
荒廃した世界から10年後。ある程度整備が整ってきた世の中。能力発覚事件が起こって以来、この国では犯罪が絶えなかった。能力が強ければ何してもいい、能力が弱ければいじめてもいい、という能力主義の考え方が国民についてしまったからだ。そんな考え方を広めたのは…政府。そんな腐った政府を改革する。これはそんな物語。
用語集
・能力
能力。そのまんま。魔力を消費することで能力が発動でき、この世に2つ同じ能力は存在しない。基本的には一人一つである。最近では能力を封じる枷や能力を増強させるクスリが開発されてるとかされてないとか…?
能力には過程がある。いくつかの段階を得て進化するのだ。
第一段階:天桜
発動し、「他人に影響をもたらす」事ができる状態。基本的に能力を発動させて何かしらの効果を得ることができる段階になっている。
第二段階:光桜
発動し、「周囲に影響をもたらす」事ができる状態。この状態から基礎身体能力が向上され、魔力の放出の制限や能力の解釈範囲の向上が観察されている。
第三段階:高合
発動し、「自然に影響をもたらす」事ができる状態。身体能力がさらに向上し、魔力を固形化しものとして扱うことができるようになる。だから段階が上がるに連れ魔力の制御や身体能力が並走して向上していくということだ。
・魔力
能力を使用するためのエネルギー。魔力量には個人差がある。魔力は単純に放出することもできる。最近では魔力を動源に自動車やその他家電が開発されているという噂も‥
・政府
腐った政府。能力主義の考え方を国民に刷り込んだのもこいつら。国家とも言う。国家の能力者は強い。そりゃもう一般人じゃ瞬殺されるぐらいに。
・魔具
本人の魔力を、既存の道具に流し込んだもの。だが普通のものじゃ使用者の魔力に耐えられないため、特殊な鍛冶職人が製造している。
・魔力性質
能力とは別に個人個人が持つ魔力の質。能力を持たない者も魔力は宿しているため、魔力をどうにかして外に出力さえ出来れば...きっとそれは武器になるだろう。魔力質は様々なものがあり、粘つき、質感、属性...様々な個性がある。もしかしたら唯一無二な性質もあるかも...?...まあその前に、魔力を外に出すことから練習しようか。
人間用語集
・国家職員
国家の職員。チートかチートじゃないかギリ判定のライン。能力主義の塊。
・哀し人
何らかの事情を持って国家に無理やり協力させられている人。基本的に能力は強いが、何らかの悲しい過去がある点と国家に良いようにこき使われているという一面も。そんな彼らを見て国民が名付けた。
・無能力者
全世界の半分の人口が能力者、半分が非能力者と言われている。その人達は虐められ、嫌われ、迫害される―――だが、無能力者と呼ばれるものはイジメは受けていない。いじめる能力者と同等の力をつけている場合が多いからだ。稀に弱みを握っているからいじめられないなどの報告もある。
・ハグレモノ
無能力者の中で、虐められたりしている者たちの総称。基本的には反逆が匿っているが、運悪く見つけられなかった人はそのまま死、という可能性も。
・戦争兵器
主に戦争をする時に使われる「攻撃用の兵器」と呼ばれている人々。「兵器」と呼ばれている理由は‥「兵器級の強さ」と「機械と人間の混合部隊」であるから。戦争用に作られた意志を持った機械が9割を占めていると言われているが、1割、稀に人間がいるとかいないとか…?人間は弱みを握られているのだろう。その為戦争兵器から悲愴に移籍する者も入るそう。(そして主が唯一チートを許容している種族である。但しその代わり一人一キャラまでなのと、戦争に駆り出されるのでロストの危険性が大きい。)
・神祖
神祖会に組する信者。戦闘力はあまり必要ないが、異常なまでに信仰心が強い。
・信愛
神から何らかの得意分野を与えられた人たち。その種類は腕力、神経、反射速度など様々…
ただしその人達は能力が使えないと言われている。
一線
それぞれの能力者の中にある能力情景を結界という形で体外に創り出して敵を閉じ込め、その結界に本人の能力を付与する事で能力の籠もった空間を作り出す結界術の一種。
発動条件は能力による「晶石(後述)」の破壊。それを破壊することにより、半径50mの結界が作り出される。そこに自身の能力を付与し、一線と呼ばれる必殺技を大成させる。
能力としては、結界術の中でも「能力の付与」に特化した結界であり、例えるならば石を破壊した瞬間に相手を自身の結界内に封じ込め、戦闘を強制させる。その為に一線習得の条件としては、単に能力者としての能力や実力だけでなく結界術の素質も要求され、これが一線を使える能力者が少ない大きな理由の一つである。また、能力と結界の相性がいいか、も一線習得の大きな要因になる。例えば、能力を無効化する能力者の結界内は、どんな攻撃をしようがある程度のものは無効化されて終わる、というイメージができる。ただ、瞬間移動の能力者の結界内で、どのような効果が想像できるだろうか?…それが要因でもある。
国家により記録された一線のメリット。それは次のように記載されている。
それは、「能力の使用地点選択の自由と能力攻撃の必中」である。
結界内では能力者自身の能力が付与されている。言わば能力者が結界内を自由自在に操れる場所。結界そのものに能力が付与されていることにより、判定としては「すでに相手に能力が当たっている」状態なのだ。
故に、結界内では自由に能力の使用地点が選択できるのだ。空であろうと地であろうと、確実に能力を発動することができる。そして…発動した能力はいかなるものであろうと相手に必中するのだ。雷を飛ばせば外してもダメージは入り、能力によって殴れば必ず当たる。それが一線の効果なのだ。
また、その他のメリットとして敵の防御に使用されている能力や、敵の能力の中和作用がある事が挙げられる。一線への対処法を上げるとするならば、まずは「晶石破壊の阻止」であろう。腕を切るなどの物理的な方法で、晶石を破壊するのを阻止すれば一線は防げるであろう。次に結界が展開された場合の対処法だ。それは「晶石」の復元。破壊され飛び散った晶石は、一線内の能力者が晶石に対し能力を発動することで復元が可能であるが、使用された魔力は帰ってこない。
結界内への侵入は特殊な技を使わない限り不可能であり、最強の必殺技、完全な奥の手という事になる。
強力な一方でデメリットも存在する。魔力の消費が莫大であり、一日に何度も使う事はできない。例え莫大な魔力を持っていたとしても、一日に2回、それも10時間以上間を空けてからの使用でないと発動は不可能である。また、当然結界に能力を付与しているので、能力を使用したという判定になる。その結界の起動は能力そのものにも大きな負担がかかり、結界を解除した、または結界が消滅した直後は本人の能力が消滅してしまい、一定時間能力の使用が不可能になってしまう。